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うちのホームページはどーなってるんだ!
Vol.005 発行/2002.10.24
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▼ サーチエンジンとホームページ 第2回
「SEOを、単なるサーチエンジン上位表示サービスと考えると
なぜ企業は損をするのでしょうか?」
筆者/石井研二
今のホームページ来訪者の7割は、Googleからやってきます。
しかも、Googleだからトップページ以外の、「どうしてこんなページから?」と
いうようなページから現れる人が多い。100ページあるサイトなら、30〜40のペ
ージが入り口になっている感じです。
これはもっと意識的にこの動きをコントロールしないといけません。そこで出て
きたのが「サーチエンジン最適化」Search Engine Optimization、略してSEO
です。サーチエンジン・オプティマイゼーションと読みます。
■ SEOは生命の生き残り戦略
SEOはアメリカでは常識となり、数百の専門業者が生まれ、1つの産業分野にな
りつつある、と伝えられています。ちなみにGoogleでは
Search Engine Optimization 全ウェブ検索 444,000件
Search Engine Optimization 日本語サイトのみ 948件
SEO 全ウェブ検索 458,000件
SEO 日本語サイトのみ 13,500件
サーチエンジン オプティマイゼーション 14件
サーチエンジン オプティミゼーション 該当なし
という状況です。
だいたいoptimizationなんて言葉、日本人の英語ボキャブラリーにはありませ
んでした。私の手元の『岩波英和大辞典』を見たって、optimismというと
「のんき、楽天主義」、optimize「楽観する」としか出ていません。optimum
という単語にやっと、「[生] 最適(条件)」と出ていました。どうやら生命が最適
な条件に繁殖する、自分を適合させるといった意味合いがあるようです。
これが日本では「まあ何とかなるさ」的に解釈されている、というと昔の方に失
礼かもしれませんが、実に日本らしい融和的な解釈のように思えます。
生命にとって、厳しい環境に最適化して生きていくというのはそんな楽天的なこ
とではありません。もっと生きるか死ぬか、種を保存できるかという切実な問題
です。
企業ホームページにおいても、この切実さのニュアンスをくみ取っていただけれ
ばうれしいです。サーチエンジンで上位表示をしよう、程度ののんきな考え方で
は、皮相なテクニックになってしまいます。新聞の見出しにも最近登場していま
すが「検索サイトの上位に載せます」なんて書いてあって、実にSEO観が小さい
と感じざるを得ません。
■ ウェブマーケティングの側からSEOを解釈する
つまり、今の日本のSEO観が小さい、と思うのは、コンテンツや自分の主張と切
り離されて、それとは関係なしにサーチエンジンの上位に表示できる、といった
ことしか語られていないからです。
Googleは本文を大切にするサーチエンジンです。本当にそのサイトが主張してい
ることだけを取り上げて利用者に推薦しないと、Googleの評価が下がって、彼ら
が生き残れないのです。まさに切実です。誠実にそのキーワードでコンテンツを
作っているサイトが得をし、「ちょっとサーチエンジンのロボットをだまして、
来訪者をかき集めよう」といった発想ではうまくいかない理屈で作られています。
サイト側、コンテンツ側が変わるぞ、という発想がなければ、真の意味での「最
適化」ができるはずはありません。
PRやアクセス向上、といった側面からではなく、本質的なウェブマーケティング
の側からSEOを見ておきましょう。
SEOでまず大切な認識は、「サイトに来た人が何らかのアクションを起こす率を
高めるのだ」という根本の意識です。そのために大切なことは、ただアクセスを
拡散的に増やすのではなく、
このサイトを求めている人を求めている情報に凝縮的に集める
ということです。
■ SEOはウェブマーケティングを逆転する
ここから3つのことが導き出されます。
1)サイトを求めている人とは誰か、セグメントを明確にすること
2)求めている情報は何か、明確に打ち出すこと
3)凝縮的に集めるためにサーチエンジンを活用すること
まず、セグメントです。例えば「腰痛に効く椅子」を売っている会社があるとし
ましょう。これを求める人は誰か? 座りっぱなしでつらいOLさんや、中高年齢
層のかたかもしれません。
これまでウェブは、トップページに人を集めてそこから来訪者自身がボタンを探
して移動するもの、という認識でしたから、「じゃあ、OLさんにも効いて、高齢
者のかたにも効くデザインでトップページを作成して」という不可能なことを考
えなければなりませんでした。
しかし今は、それぞれのセグメントの人たちが自分らしいキーワードで検索して
入ってきますから、トップページに負担をかけなくても、直接そのセグメントに
向けた記事を持っていれば良い、ということになったのです。
ちょっと罫線で図を描きますから等幅フォントで見てくださいね。
「これまでのウェブ」
┏━━━┓
トップページ→ ┃ ┃
┗━┯━┛
┌──┴──┐
┏━┷━┓ ┏━┷━┓
┃ A ┃ ┃ B ┃ ←各セグメント向けページ
┗━┯━┛ ┗━┯━┛
┏━┷━┓ ┏━┷━┓
┃ ┃ ┃ ┃ ←アクションページ
┗━━━┛ ┗━━━┛
「SEO時代のウェブ」
┏━━━┓ ┏━━━┓
┃ C ┃ ┃ D ┃ ←各セグメント向けページ
┗━┯━┛ ┗━┯━┛
┏━┷━┓ ┏━┷━┓
┃ ┃ ┃ ┃ ←アクションページ
┗━┯━┛ ┗━┯━┛
└──┬──┘
┏━┷━┓
トップページ→ ┃ ┃
┗━━━┛
と逆転するのです。SEO時代のウェブ構造の利点は、
A)あいまいなセグメントで、しかも情報が探しにくいトップページを通らない
でアクションページまでたどり着けるので、顧客を逃さない。
B)各セグメント向けの入り口ページは、完全にターゲットを絞った表現が可能
なので、次のページへの移動率が高くなる。
C)アクションページまで1クリックで行ける理屈となる。
ということです。おのずと、A・Bの作り方とC・Dの作り方は違ってきます。
SEOを行なうなら、サイト側にこうした対応をすることをセットで考えなければ、
「なんだ、SEOって効果低いな」なんてことになってしまいます。
2)打ち出す情報も、それぞれのセグメントがどんな情報を求めているか、しっ
かり絞り込んで決めていかなければなりません。しかし、今までのように誰でも
向けに作っていたサイトより、原稿は作りやすいのではないかと思います。話し
かける相手がはっきりしているわけですから。
3)こうしたセグメントされたコンテンツ戦略があって、ようやくSEO対象のキ
ーワードが固まるのだと思います。
■ 「1ページだけアクセスされたページ」にご注意!
これを書いたのは、SEOが表層的に話題になると、企業にとっては実は逆効果に
なりえる、ということをお伝えしたかったのです。
私どものアクセスログ解析サービス「ビジュアル動線解析 サイトグラム」では、
サーチエンジンで使用されたキーワードとともに、「1ページだけアクセスされ
たページ」という項目を重視しています。というのは、おそろしいことですが、
どんなにたくさんサーチエンジンから人が来ても、
キーワードと紹介されたページの内容が合致していないと
みんな、そのページだけ見て帰ってしまうからです!
・・・・・・・・・・・・・・・
これはこれまでの解析経験から全く明らかです。「すぐ帰り率100%」というキ
ーワード&ページが先日ついに出ました。
あるいは、サイト内容としては合致していても、絞り込んだキーワードで検索し
たのにトップページが紹介された、という場合には非常に「すぐ帰り率」が高く
なります。これはバラつきがありますが、60%前後といったところです。
キーワード検索者に「トップページです。どこかにあなたの求めている情報があ
りますから探してください」と頼むのは不可能なのです。
企業はトップページに人を集めたいと考えていますが、それは企業宣伝をえんえ
んやっているようなもので、製品を求める人の気持ちをとらえていない恐れがあ
ります。特に、ある問題を抱えている人にとって、「あなたの問題はこれですね。
こうやって解決しましょう」と書いたページを見つけるのが目的なのです。
「問題はこれですね」→「解決法はこれです」→「それにはこの製品です」
この順序で誘導するというのは、たいそうに言えばコンサルティングセールスで
すが、店頭販売だと多くの店員さんが普通にやっていることです。
ぜひホームページも、SEOを意識した時点で、こうした発想に転換していってく
ださい。
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私はSEO反対論者ではありません。テクニック的な「上位表示」の
考え方だとうまくいかない、と強調したいのです。
ウェブマーケティングの王道としてのSEOをお考えください。
日本にも専門のSEOコンサルタントが増えてきています。
次回はもう少し、サーチエンジンのことを見ていきましょう。
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■ 予告なく発行日を変えて済みません。月曜発行だと忙しくて読めない、
というお声に、木曜発行にしてみました。ご希望の曜日などいただければ
検討させていただきますので、ぜひご連絡ください。
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【筆者プロフィール】
石井研二(いしい・けんじ) 61年生まれ。有限会社いなかどっとコム代表。
95年から企業ウェブ構築/リニューアル、効果分析で実績を残す。
アクセスログをエクセルで読むのが趣味。
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