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うちのホームページはどーなってるんだ!
Vol.009 発行/2002.11.21
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▼ ウェブページとキーワード 第2回
「キーワードを使ったホームページの作り方(1)」
筆者/石井研二
さて、ここからいよいよ、キーワードから発想するホームページの構築方法につ
いて詳しく見ていくことにしましょう。
■ 企業名/ブランド名のキーワード
キーワードを考えるのに、いきなりリストアップしていくとどうしても商品につ
きすぎて、「顧客が検索する言葉」にならない場合があります。
企業ウェブマスターが真っ先に上げるキーワードは社名、ブランド名です。
ログ解析をしてみると、よく使われているキーワードの上位には、社名やブラン
ド名が並ぶことは確かです。ブランド力のある企業の場合はキーワード上位10位
ぐらいがこれで占められます。
これらのキーワードは半分以上がトップページに来訪者を連れてきます。社名で
検索しているにも関わらず、15%は帰ってしまいます。そうした人は、製品を探
すのにとりあえず名の通った会社の名前で検索して、いざトップページに入ると
そこから探しだすのがおっくうになってしまう、と思われます。
今「半分以上が」と書きましたが、逆に言うと、半分弱のサーチエンジンでは会
社名で検索しても、トップページ以外を紹介している、ということです。会社案
内などのページが意外に「社名での検索による入り口率」が高くなっています。
そう言われてみると納得できますが、日本語テキストで社名が書かれているのは、
「会社概要」のページだけだったりします。他では社名は多くが画像になってい
て、サーチにかからない。トップページではページタイトルに社名が書いてある
ので、社名で検索するとこのどちらかが紹介されることが多いようです。
いずれにしても、会社名やブランド名で検索してもらえるのは非常にありがたい
ことです。それだけ他の媒体などでブランドが確立されている証拠。
ただし、社名で検索する人には投資家、取引先、そして膨大な数の「就職準備中
の学生」が含まれていることを自覚しなければなりません。
サーチエンジンで社名で検索した人が、「会社概要」「IR情報」「採用情報」な
どにどれぐらい移動しているか、でその比率が類推できます。けっこうな数が
「会社概要」にジャンプします。
BtoBサイトでは、これは悪い傾向ではありません。こうした人は製品分野につい
てはよくご存知で、どちらかというと会社の格みたいなことを見たいと思ってい
る場合が多いですから、製品案内より会社概要をしっかり作ったほうが良いと思
われる場合もあるのです。
BtoCサイトでは、これは悪い傾向と言える場合が多いようです。
一般のお客様ではなく、いわばインサイダーが社名で検索する、というのは
1)インサイダーへのURL告知がうまくいっていない
2)一般客への企業名の浸透具合が心配
と両面から心配が出てきます。
しかしまあ、社名で検索される場合はまだいいでしょう。問題は一般名詞による
検索です。
■ 一般名詞キーワード
ログ解析をしてみると、キーワード上位には会社名などが並び、その下に一般名
詞がずらりと並びます。うちのサイトはアクセスが少ないだろう、と思っておら
れる会社でも、サーチエンジンのキーワードは1ケ月に数百種類。100ページあ
れば80ページはサーチされ、入り口になっているというのが実態です。
問題は、来訪者が実際に検索している一般名詞キーワードと、ウェブマスターが
思いつくキーワードがすれ違いがちだということです。
例えば、「腰痛に効く椅子」を持っている会社があったとして、この会社は腰痛
のソリューションをやってきた会社ではなく、椅子を作ってきた会社だとしまし
ょう。そうすると担当者さんの発想は、「椅子」という言葉のまわりをぐるぐる
回って離れることができず、「腰痛」を中心とする概念が出てこないのです。
1)腰痛に悩んでいる人が、広く「腰痛対策」を探していて、「そういえば椅
子って大切だな」と、検索結果リストを見て思う。
2)椅子を買おうと思っている人が、広く「いい椅子」を探していて、「へえ、
腰痛に効く椅子っていいかもしれない」と、検索結果リストを見て思う。
1の動きも2の動きも実際に存在します。どちらが必ず多いとは言えません。し
かし、企業は自社製品に懸命であるあまり、1の動きを忘れがち、ということが
今、実は最大の問題なのです。
自分たちは「椅子製造販売」という分野に属しているという、従来の業界区分に
慣れているので、その順番でしか考えられないのです。
しかしインターネットは従来とは違う「ニーズオリエンテイティッド」の世界。
従来の業界の枠を飛び越えて、「腰痛対策業界」みたいなものがサーチエンジン
の検索結果で簡単に再編集されてしまうのです。
腰痛に効く椅子は極端な例かもしれませんが、検索者はひとつの製品を動機とし
て動くだけではない、生活ニーズを軸に検索をして、1社ではカバーできない範
囲を日々再編集し、自分の検索結果を手に入れ始めているのです。
YahooやGoogleの検索結果そのものを「お気に入り」に登録する人が増えていま
す。これは、いわば一般生活者による「ライフスタイルモール」構築だと言って
もいいでしょう。
「高齢者 介護 札幌」
「イタリア」
イタリアというキーワードはおおざっぱですが、旅行もファッションも小物もク
ロスして見ることができるわけです。
こんなキーワードをお気に入りに入れておけば、いつでも最新の情報をずらりと
並べることができるのです。個人にとってはリンク集を作るよりはるかに効率の
良い情報収集法だと言えるでしょう。
そしてこうした検索を行なう人たちがいかに自在な「ニーズ主導の業界再編」を
やっているかが、お分かりいただけるでしょうか。
企業ホームページは、こうした自分ニーズをもった検索に顔を出し、選ばれ、今
度は単独でお気に入りに入れてもらわなければならないのです。
■ 顧客ターゲットとキーワード
そこで、ホームページのコンテンツを考えるにあたっては、次の手順でキーワー
ドを抽出していきます。
1)製品ごと、ジャンルごとに顧客ターゲットをずらりと書き並べる
細かく、ターゲットを分類して、エクセルで言えば1行目にずらずらと書いてく
ださい。かなり長くてもかまいません。おおまかに「主婦」なんて言っていたの
では、どの製品を見てもらいたいのかぼやけてしまいます。
●子供がまだ小さくて、家事を省力化したい主婦
●子供が小学校中学年になって仕事復帰を考える主婦
とでは、キーワードが変わってくるはずです。
ホームページだと思わないで、自社の製品のターゲットを細かく分類する、とい
うことで出してみましょう。同じ製品でも複数のターゲットがあるはずですから、
それも省略せずに書きます。少なくとも10とか、20のリストになるでしょう。
2)ターゲットのマンダラメモを作る
「マンダラメモ」というのは今泉浩章さんが考案された発想法の1種で、本当は
深い使い方があるのですが、キーワード発想に非常に便利なのでここでご紹介さ
せていただきます。
紙に罫線をつけて、3×3のマス目を作ります。
┏━━┳━━┳━━┓
┃ ┃ ┃ ┃
┣━━╋━━╋━━┫
┃ ┃ ┃ ┃
┣━━╋━━╋━━┫
┃ ┃ ┃ ┃
┗━━┻━━┻━━┛
こんな感じで、これがマンダラメモの原形です。
これをターゲットの数だけコピーをとって、この中央のマス目に、先ほど書いた
ターゲットを1枚に1ターゲットずつ書き込んでいきます。
中央を書き終わったら、1シートずつ前において、中央のターゲットが関心を持
っていることがらを、まわりの8つのマス目に書いていきましょう。
製品がカバーしている範囲をいったん忘れて、ターゲットの気持ちになって書い
ていきます。他のシートとの関係を考えることもありません。同じ言葉が複数の
シートに入っても問題ありません。ただし、意図的に「全部一緒」みたいな書き
方はやめましょう。ターゲットの顔を浮かべながら、発想を個別に広げていきま
しょう。
これで20ターゲットなら20シートのマンダラパーツができました。
3)製品のマンダラメモを作る
今度はマンダラメモの中心に製品を書きます。製品がたくさんある場合にはジャ
ンルになるかもしれません。従来の製品分野にとらわれて分類する必要はありま
せん。さて、製品を書けたら、周囲の8マスに、その製品が得意としていること
がらを書きます。製品のマンダラパーツができましたか?
4)全体のマンダラを並べる
さて、全部のパーツができ上がったら、すべてのパーツを重ねてシャッフルして
ください。上から1シートずつ手に取って、周辺の8マスを見て、順番に近いも
のを近くに置いていきます。中心に書いてある製品を見ないこと。まわりの8マ
スに忠実になって、その言葉が示唆するものに耳を傾けてください。
迷っても迷った通りに置いてみればいいでしょう。大きな会議テーブルなどで、
スペースの制約をできるだけ受けないようにして行ないましょう。
置いていくと、次第に1つの概念の地図ができてきます。製品とターゲットが新
鮮な形で手をつないでいきます。
グループでこれを行なうと、書き上げるターゲットも違えば、製品の分類も違う、
当然8マスに埋まっている言葉も違うので、お互いに新鮮な絵ができあがります。
5)文章化
大きなマンダラができ上がったら、隣接する言葉のつながりを見てみましょう。
例えば「女子中高生」→「カメラ付きケータイ」のとなりに、「カーペット」→
「色柄くっきり」みたいなものが並ぶわけです。あるいは「乳幼児を持つ主婦」
→「子供のアレルギー」の横に、「ぬいぐるみ」→「キャラクター」というのが
あるかもしれません。もっとずっと意外な組合せもあるでしょう。
これらをもとに、文章を作ります。時にはこれは、ホームページのコンテンツと
いうより商品開発に近くなるでしょう。現実に存在する商品に落とし込んでいけ
ば、「商品を語る切り口」ということになります。
ターゲットを取り巻く8マスは、そのターゲットが検索をする動機を代表してい
ます。製品のまわりの8マスは、もちろん機能を代表します。
出会ったところに浮かび上がった文章が、そのまま、ターゲットが検索しやすく、
自然に製品が求められるコンテンツとなるのです。
■ チェックポイント
浮かび上がったコンテンツをすべて実現しなければならない、というわけではあ
りません。チェックするポイントがあるとすると、次のようなものです。
1)そのキーワード、そのコンテンツで検索をしてみると、どんなサイトが紹介
されているか?
直接のライバル企業がそこに現れなければ、大きなチャンスが待っているでしょ
う。ライバル企業がすでにそのコンテンツをやっていれば、より検索上有利な内
容の絞り込み方、アピールの仕方を考えなければなりません。
2)今すでにあるコンテンツなら、実際に検索して、自社サイトのそのコンテン
ツが紹介されるかどうかを調べます。
そのキーワードで紹介されていないなら、今のコンテンツが作り方が悪いか、主
張が弱いかどちらかです。どのようにコンテンツ増強すればいいか、検討しまし
ょう。
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長くなってしまいました。
マンダラメモを使うかどうかは別として、いったんターゲット始まりで
「どんなものを探してどんな言葉で検索し、どんなコンテンツがでてきたら
満足するだろうか」という顧客始まりのキーワード発想をして
コンテンツに落とし込むという順序を採り入れてみてください。
次回は実際のページ作成です。
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【筆者プロフィール】
石井研二(いしい・けんじ) 61年生まれ。有限会社いなかどっとコム代表。
95年から企業ウェブ構築/リニューアル、効果分析で実績を残す。
アクセスログをエクセルで読むのが趣味。
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