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うちのホームページはどーなってるんだ!
Vol.014 発行/2003.02.27
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▼ 困った「入り口ページ」たち 第1回
「別ウィンドウ表現を考える」
筆者/石井研二
あっと言う間に2月も終わりになってしまいました。来期のウェブ運営の方向性
は定まりましたか?
今回からはシリーズで実用的なお話を続けたいと思います。テーマは「困った入
り口ページたち」。
入り口ページとは、サイトに来訪者が入ってくる、最初に見られたページのこと。
このページが表示された瞬間に、来訪者は素早く「このサイトは見る価値がある
か」「少なくともやばいサイトではないか」「求める情報が書かれているか」を
判断します。かなりの勝負ページと言えるでしょう。
アクセスログ解析から見ると、来訪者の4割は入り口ページだけを見て帰ってし
まいます。常時接続時代というのに何と落ち着きの無い! 特に2000年ごろ
Googleが登場してからは、かえって来訪者の入り口ページ直帰率は上がってしま
っています。
■ トップページは入り口とは限らない
このメルマガでも再三書いていますが、今、トップページを入り口にしてサイト
を訪れる人の割合は、全体の来訪者のわずか3割。活発で大規模なサイトほどこ
の数字は小さくなり、12%なんてサイトもあります。残りの8割りとか7割の
来訪者はトップページ以外のページを入り口としてサイトにやって来る。
サイト作成時には、トップページが入り口だと考えて作っていますから、それ以
外のページから入ってこられると非常に弱いんですね。けっこう多くの来訪者を
逃がしてしまうページが入り口になっていることが多いのです。
9割の来訪者を追い返してしまうページというのは実はたくさん存在します。こ
れでは「ユニークユーザー数」なんて誇っても全く意味がありません。
「困った入り口ページたち」という今回のシリーズでは、実際に多くの来訪者を
逃がしているページを見ながら、具体的にどういう対処/改訂を行なえばいいか
を見ていくことにします。
■ 別ウィンドウ表現の効果と問題点
最初にとりあげる「困った入り口ページ」は「別ウィンドウ」です。ページでボ
タンをクリックすると、元のウィンドウはそのままで、小さな窓が別途表示され、
そこにリンク先を呼びだす、非常にポピュラーな方法です。ポップアップウィン
ドウなんて呼ばれます。その問題点と利点を見て、利点を生かす対策に進むこと
にしましょう。
まず問題点は3つあります。
1)サーチエンジンに認識されない
2)サーチエンジンに認識されても困る(とじるボタン)
3)どこのサイトか伝えられない!
▼問題点1「サーチエンジンに認識されない」
まずはサーチエンジンについての対応です。Googleなどのロボット系のサーチエ
ンジンは、クローラーと呼ばれる小さなプログラムがネット上を自動的に巡回し
て、ホームページについての情報をデータベースに送り、キーワードインデック
スを作ったりして成り立っています。
クローラーは、掲載申し込みのあったサイトのトップページに訪れ、そのデータ
を読んで、そこに書かれたリンク指定を読み取って、順次ページを巡回して、そ
の情報を持ち帰ります。
すべては、この小さなプログラムが情報を読みだせるかどうかにかかっているの
です。クローラーはほとんど、<a>アンカータグや、<map>クリッカブル
マップを読むように作られています。他のリンク形式には実に弱いのです。
たとえばGoogleなどのロボットが、Flashアニメーションの中に書かれたリンク
が読めないことはよく知られています。
次に弱いのが、JavaScriptで書かれたリンクです。これにはさまざま
な使い道がありますが、一番多い3つを上げるなら、
1)プルダウンメニューで、行き先を選ぶ
2)リダイレクト
3)(小さめの)別ウィンドウにページを呼びだす
ということになるでしょう。(1)と(2)については別の項で書きます。
最後の(3)がポップアップウィンドウですね。クローラーはこの手法に非常に
弱く、なかなかリンク先のページをインデクスしてくれません。
JavaScriptの書式を簡易に書くと、リンクを指定している部分に
<a href="#" onClick="windowOpen()">こちらをご覧ください</a>
なんて書いてやれば(本当は4箇所出てくる<>は半角で書きます)、
windowOpen()という名前のスクリプトが呼びだされて、その中にリンク先やウ
ィンドウのサイズなどが書いてある、というしかけです。
クローラーにはこれが読めないのですね。windowOpen()なんて、サイト側が自
由に書いて定義できるものですから、どんな形でリンクが書いてあるか分からな
い。だからクローラーはこれを相手にしてくれないのですね。
中でもGoogleは、利用者がGoogleに戻りにくいものだとして、はっきりと別窓
表現を否定しています。
なぜ別窓からGoogleに戻りにくくなるか、というと、別窓の中には、普通のウィ
ンドウに呼びだされたらわざわざもう一度リダイレクトして「戻る」ボタンを消
してしまうタイプのものがあったりするからです。
この問題を単純に回避するのは簡単です。JavaScriptで別窓を出すの
をやめて、普通の<a herf="./next.html" target="_blank">という、ターゲ
ット指定を使えばいいわけです。これなら、サーチエンジンは普通のリンクだと
認識してくれます。
▼問題点2「サーチエンジンに認識されても困る(とじるボタン)」
先に言った「ターゲット」指定で別窓を作れば、サーチエンジンは別窓ページそ
のものを認識はしてくれます。別窓にしている情報というのは詳細な商品スペッ
クや取扱説明、注釈の類が多いですから、テキスト重視のページであり、キーワ
ードをしっかり含んでいるので、サーチエンジンが紹介したがるタイプのコンテ
ンツが多いと言えるほどです。
でも、紹介されればされたで困るのです。
別窓に使われているページには「とじる」ボタンしかついていないものが多くな
っています。サーチエンジンからリンクして別窓ページに来た人は、その別窓が
想定している「元の窓」を持っていません。
だからその時点で「とじる」ボタンを押すと、窓がとじ、ブラウザが終わってし
まいます。サーチエンジンに戻るどころではありません。
▼問題点3「どこのサイトか伝えられない!」
さらにそうしたページには、会社名もロゴマークも使われていないことが多いの
も問題です。copyright表記もなければ、トップページに進むボタンさえないの
が普通です。
その情報を掲載しているのがどの会社かを知る手がかりは「アドレス欄」に表示
されているURLだけ。素晴らしいユーザーは、そのURLを短く切って、トッ
プページなどに進んでくれます。しかしそれはレアケース。9割の人が直帰して
しまうのは無理もないことです。
直帰するだけならいざ知らず、どこの会社がやっているサイトかも知らせるチャ
ンスがありません。
例えば人気のレシピページ。非常に多くの人が料理名で検索してサーチエンジン
からサイトを訪れます。このパワーはばかになりません。月に1万人以上がレシ
ピの検索者だったということは良くあることなのです。
レシピの来訪者はある料理の作り方を探して、実際その作り方が載っているペー
ジを見つければ、それで満足です。1ページで帰ろうがともかく納得、という状
態です。「お気に入り」に登録して友達に自慢したり、プリントアウトして冷蔵
庫に貼っているかもしれません。でも、どこのサイトかは知らないまま。
これでは良い情報を与えているだけ。単なる「良い人」です。
●利点「作成が楽で、いろいろ見ても元のページに戻ってもらいやすい」
一般に、なぜ別窓表現が選ばれるかといえば、運営が楽だからです。たくさんの
ナビゲーションボタンを持った普通のページと同じ作りで同じ窓に呼びだすと、
・本格的なページにすると制作費や時間がかかる。
・表示に時間がかかり、かついちいち元の目次ページに戻ってから
次のボタンをクリックしなければならないので
たくさんの情報を次々に見てほしい場合には困る。
・そうしたページのすべてに他のページに進むボタンをつけると、
1ページ増やすために全ページ修正になったりして大変。
「人気レシピ150」なんてコンテンツがあると、他のページに行くボタンを
管理/追加/修正するのは実際大変です。
・例えばページの長さが短いページを表示したいときに
通常のページフォーマットを使うとアンバランスになる。
・同じウィンドウに呼びだすと元いたページが消えるので、
別のコンテンツに進んでもらえるか不安。
こうしたことのすべてに答えるポップアップウィンドウとは便利なものです。
路線番号をクリックすれば小窓にバスの時刻表が表示されたり、商品写真とスペ
ックを次々に小窓に開いて、並べて比較してもらったり、通販サイトが短い取扱
説明やプライバシーポリシーを表示したり。非常に広範な使い道があります。
では、こうした利点を生かして別窓を扱うにはどうすればいいか? 対策方法を
いろいろと上げてみましょう。表示したいコンテンツのタイプによって対策を組
み合わせて使ってください。
●対策1:小さなページで済ませたいなら、クローラー避けをする
プライバシーポリシーのページなんか入り口にならなくていいや! と割り切れ
るタイプの内容だったら、サーチエンジンがクロールできないようにしましょう。
<META name="ROBOTS" content="noindex">というおまじないをページ内に
書くことで、ロボットがこのページをインデクスすることがある程度防げます。
また、リンクはJavaScriptで書いて、クローラーがたどれないように
します。
さらに、キーワードになりそうな見出しは画像を使ったりして、クローラーが認
識しても検索されないようにしましょう。
●対策2:大切なページは元のページや別ページを表示できるように書く
用語集やQ&A、レシピなどは非常に良く来訪者を連れてきてくれる素晴らしい
コンテンツです。これらをクローラー避けしてしまったら、来訪者の50%が来
なくなると言ってもいいでしょう。
こうしたページはしっかりとページタイトルをつけ、キーワードもしっかりサー
チエンジンに認識されるようにテキスト重視で作成します。
良い人で終わらないように、ちゃんと社名やロゴをうまくデザインして、「どこ
のサイトで素晴らしい情報が見つかったか」来訪者が認識できるよう作成します。
しかし、「とじるボタン」問題をどうするか。
そこで1つのテクニックですが、JavaScriptでは、元の窓が存在する
かどうかを調べる方法があります。
別窓Aの上でボタンをクリックしたときに、元のページの窓Bが存在するかどう
かを調べて、もしBが存在すればAをとじ、もしBが存在しない場合には新しい
ウィンドウを開いて、元となるページを呼びだす、という分岐処理を行なえばい
いのです。ぜひ制作会社さんと話し合って対策を進めてください。
[重要!] 大切なのは「お出迎えの気持ち」
ただ、検索で入ってきた人に「もどる」「とじる」というリンク文言は禁物です。
この言葉そのものが来訪者の興味を削ぐものだと思ってください。スクリプトの
テクニックよりもそこに込められた「お出迎えの気持ち」の方が大切なのです。
来訪者はマシンの操作を指示されたいのではありません。自分の興味関心にした
がって、次のコンテンツを探しているだけなのです。
ボタンの文言はたとえば
「もっと他のレシピも見てみたい!」
「料理の奥義100撰へ」
といった、興味をつなぐものにしましょう。
こういうボタン文言を制作会社に任せてはいけません。あなたの会社だからこそ
可能な、暖かいサービスの気持ちを忘れないでください。売り場を訪ねるお客様
に「入り口に案内板があるから戻れ」なんて言う店員はいないはずです。
私は「もどる」「とじる」という文言を駆逐したいと思っています。欧米の研究
者たちが自分たちの利便のために生み出したホームページで使われていた言葉が、
単に習わしとして生き残っているだけです。お客様に向かってしゃべる言葉遣い
ではないのです。
そう考えてみると、「もどる」「とじる」の言い換え方を考えている場合ではあ
りません。もっと積極的に、
「このお料理で使っているフライパンに実はヒケツがあるのです」
「もっともっと強火で料理をしてみたいと思いませんか?」
といった言葉で別のコンテンツに導くことを考えるべきでしょう。美味しい料理
を探している人に響く言葉は、あなたの会社の営業マン、販売員さんが一番ご存
知のはずです。
料理の名前で多数検索されている → でもみんな直帰している → キーワー
ドから類推される来訪者の関心に基づいた良いページへのボタンを作る
これがホームページにおける動線設計の基本です。普通の店員さんなら皆さんご
存知のことなのです。
●対策3:別窓を使わない、全ページにナビを入れる
別窓の問題と利点の底には、ナビゲーションを持ったコンテンツを運営するのが
大変だ、という問題があります。
バスの時刻表を全部別ページにして表示するのは、利用者に素晴らしい利便を与
える方法です。Q&Aを1つ1つ別ページにすれば、どの項目が良く利用されて
いるかがログからすぐ分かり、来訪者ニーズが読み取りやすくなります。
こうした利点があるのに、運営が大変だから別窓を使って、たくさんのページを
気軽にコントロールしたくなるのです。
しかし例えば、マクロメディア社の制作ソフト「ドリームウィーバー」を使えば、
1ステップで全ページのナビゲーションを変更することができます。
あるいは、ナビゲーションをJavaScript外部ファイルにすれば1ファ
イル修正するだけで瞬時に全ページを更新できます。実際私はこの方法で巨大サ
イトをコントロールしてきました。
これはcopyright表記の年号を全ページ書き直したい場合などにも便利です。詳
しい方法はお近くの制作会社さん、代理店さんにご相談ください。
JavaScript外部ファイルでナビゲーションをコントロールする場合、
古いブラウザで文字化けが起こる場合と、JavaScriptによるリンクを
Googleのクローラーが認識できずに止まってしまう問題が再び浮上します。
文字化けの解消法は確立されていますから、最初に手を打っておけば、何ら心配
ありません。
クローラーが認識できない問題を回避するには、別途サイトマップページを作っ
て、そこから普通にリンクをはっておけば大丈夫です。更新のときは、Java
Scriptファイルとサイトマップファイルの2ファイルを更新すればOKと
いうわけです。
また長くなって済みません。これは非常に大切なお話です。じっくり対策を施し
て、サイトの効果を高めてください。
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別窓は運営側には便利ですが、ユーザーには扱いにくい方法です。
コンテンツ内容に応じて、対策を使い分けて、
どうやったら来訪者をうまくお迎えできて、こちらの望むページへ
進んでもらえるか、考えましょう。
「とじる」「もどる」に象徴される、古いホームページ作成用語に
とらわれていては、月間数千人の来訪者を逃がす結果となります。
次回は、混乱の主役「フレーム」について考えましょう。
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【筆者プロフィール】
石井研二(いしい・けんじ) 61年生まれ。有限会社いなかどっとコム代表。
95年から企業ウェブ構築/リニューアル、効果分析で実績を残す。
アクセスログをエクセルで読むのが趣味。
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